ひといきコンサートの変更点

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!!!私とチャイコフスキー
                                                     編者A

後半戦。チャイコフスキー5番である。
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緊張している自覚はなかったが、あんまりにも口が渇いていたので、
Mさんとの会話時は、ひそかに口に手を当てたのだった。

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最後に、4楽章のプレストをさらった。
そうしたら、Mさんがセカンドはこうだよね。と、さらさらと弾き始めた。
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実力の違いにうなだれつつも、いつか越えてやるぞ。いややっぱり無理かな。
むしろ今度レッスンをしてくださいと思いつつ。集中力なく、やみくもにプレストを繰り返したのだった。
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ステージライトがついていよいよ入場である。末永先生はいつも満面の笑みで送り出してくれる。
僕は午前のステリハの指示を思い返しつつ、自席についた。
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!1楽章
先生が手を挙げる。バイオリンを構え、始まりを待った。
でも最初、セカンドは休みだった。
僕は動揺を悟られないよう、ゆっくりとバイオリンを下す。
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僕がバイオリンを下したのを見計らって(うそ)、クラリネットがメロディーを弾く。
最初の一音から、本当に、本当に暗い。。
(この主題は曲全体を通して、何度か現れる。この主題は「運命の動機」というらしい。
覚えておいて損はないだろう)
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しばらくして、バイオリンにメロディーが移ってくる。
最初の暗さを、すっかり忘れたかの様にもりあがった後、
突然のsFp(スフォルッアンドピァノ)。
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コンミスが熱心に特訓してくれたなぁ、とか、。
某M氏の、「このsFpがうまければ演奏はそれっぽく聞こえる」という言葉を思い出しつつ、
精一杯それっぽく、弓を動かした。
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第二主題は弦楽器の優美なメロディー。
それがじょじょに疾走感をともなって、盛大に盛り上がっていく、
最後はフォルティティシモ!。練習では弓順が怪しかったが、たぶんなんとか間違えずに引けた。
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展開部が途中で打ち切られ最後の盛り上がりをみせる前の静かな部分。
セカンドのドレミファソ、ラシドレミ、ソラシドレを貧弱でこなしつつ、
全体として、1楽章はまあまあ弾けたかな。。。
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!2楽章。
最初セカンドは休み。と胸に刻み、
バイオリンを構えることなく、2楽章が始められた。
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ホルンがメロディーを奏でる。美しくもはかないメロディーだ。
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本番でも、練習となんら変わらないメロディー。素晴らしい精神力だ。
本番でも、練習となんら変わらず、その調べに聞き入った僕は、練習と同じく、あやうく入り忘れるところであった。
後で話したら、私もよ!とコンマスも言っていた。
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次はオーボエが明るくも切ないメロディーを奏でる。
ここは、オーボエが2拍子、セカンドは3拍子になるところだ。
自然と耳に入ってくるその美しいメロディーは、1拍目のみ聞き、その他は意識的に聞かない。
そうして3拍子を弾く♪( ´θ`)ノ
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ファーストが第二主題?を引いて、遅れること1分くらい、やってきました!、セカンドも主旋律。
自分に酔いながら、美味しいメロディーを引いて、
最高音のアップで、たっぷり溜めてーー。
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と思ったら。あれれ。意外とあっさり行ってしまいました。
ちょっと出遅れ感があったけど、フォルティティティティシモなんで、大勢に影響はないはず。
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曲調が変わって、オーボエが切ない2小節のフレーズを提示する。
それに呼応して同じフレーズを掛け合う。セカンドにも出番が。
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切ない、とっても切ないフレーズだ。
何度弾いても、何度聞いても、僕はこの切ないフレーズに心を揺さぶられる。
音楽の力は偉大だ。
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僕はいつもここで、パブロフ的に
「哲学的ゾンビではないんだな」と思いが意識にあがってくる。
「哲学的ゾンビ」という言葉が意識にあがってくる。
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基本的に僕は唯物論者だ。結局のところ死んだらおしまいだ。と思い、
そしてまたその考え方が、刹那的な行動スタンスとなっている。
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だがこのフレーズの持つ力はすごい。
別に感動するとかいうことをアピールして、
感情の豊かさをほめてもらいたいわけでもないし、
感動することを共感してもらいたいわけでもない。
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そのフレーズは、僕の心をぐっと掴む。
他にもたくさんあるが、今思い出せるものだと
JUDY AND MARYのLOVER SOULのサビの部分だ。
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小説や映画で感動する場合、それは言語での記述的説明で共有可能だろう。
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でも音楽の場合どうか。それは短調だから、コード進行がこれこれだから。
こういった説明はたぶん、直観的に人々の間で共有されないだろう。
それは、音楽家の研究不足なのか、それとも啓蒙不足なのか。
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音楽はそのフレーズそのものが、物理学の説明可能範囲を超えて、
僕の情動的部分に結びついているように思えるのである。
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ただそれは、現代文明で解明されていないだけで、
近々、脳の仕組みとともに、心揺さぶられるメカニズムが
物理学的に説明可能になるかもしれない。
その場合、僕はまた、唯物論に完全に帰依するだろう。
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ただ、それが解き明かされようとも、
チャイコフスキーが生み出したこのメロディーの価値は全く変わらない。
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僕はチャイコフスキーの繊細な心に敬意をこめ、
さらにこの場でこのメロディーを弾きながら、
心揺さぶっていられることを感謝しつつ、
そして全霊を込めて、切ない音を出した(つもり)。

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弦が次第に速まって、運命の動機が提示されて、フィナーレ的な締め。重音は下二つだけで安定です。
曲が止まって、最初のピチカート。怖いので蚊の鳴くような音になりました。でもタイミングは大丈夫でした。
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ファーストが主題を引き、我々はピチカートでリズムを刻む。
裏拍はファーストを聞いてゆっくり目に合わせる。
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直前の練習では間違えた、第二主題に戻る部分も上昇音型3連譜もいけました。
そして最後の音をアップで溜めてーー。きました!今回は。決まりました。
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!3楽章。
最初のほうは比較的簡易で安定です。
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ファゴットがタラララーと、と引いてピチカートを合わせます。
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次からはちょっと緊張する所。
小素早いリズムで、ファーストが刻んで、ビオラが刻んで次はセカンド。
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たった2小節の2回なんですが、ラシラシドシラソファのUPのソが
いつもかすっちゃうんですね。僕は貧弱な音を出すのみだった。
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ファーストにまた刻み的なのが、戻ってきます。セカンドはピチカート。
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事前の録音では、おんまりピチカートが聞こえてなかったので、
一夜漬け的に練習しました。
一音づつはじく弦が変わって、意外と間違えるんですよね。
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というか、ここでふと昼に食べたお寿司の事を考えてしまっていて、
最初の入り間違えました。ごめんなさい。
復帰した後もちょっと動揺して、あんまし弾けなかったです。うぅ。
となりのS氏はピチカートかっこよく引いていました。
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!4楽章
四楽章はアタッカ的な入り方です。最初のラーラシラソラッファのファはバイオリンで弾けないので、肩透かしな感じです。
運命の動機の終わり、第一主題の入りは、
前の音をはやく切り上げすぎて、一人だけ早めに身構えてたかもです。うう。
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トランペットが運命の動機を奏で、セカンドは速いパッセージ。
そして初の6ポジ。間違えて5ポジで上がっちゃって。最高音はグダグダ。
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まあトランペットメインなので害は少ないです。
再現部の最初はこの曲で唯一イモっぽく感じます。
入りも、前音をはしょり気味であったが、なんとかあったと思います。
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そのままなだれ込んんで、コーダ前の超盛り上がる部分。
前週の練習では、一人だけ飛び出してしまいました。
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よく末永先生を見て、よし、と引いたが、苦い思い出とともに、
音量もアクションもかなり控えめに盛り上がりにかけていました。
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いよいよ、コーダです。悦に浸って弾きましたよ。運命の動機を。気持ちいいです。
だが、その後に試練が待っていました。
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来ました。これはトランペットのリズムです。
途中から、バイオリンはひたすら光速で、刻み込むことになります。

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余談ではあるが、演奏会2週間前、僕はジムで日々5キロ走りこんでいた。
高津オケ陸上部の大会が、演奏会後すぐにあるからだ。
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バイオリンを弾きながら運動はできないが、走りながら音楽はできる。
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そう考えて、ジムでチャイコフスキー5番を聞きながら走った。
(いえ、走った後、家で練習もしましたから。。。)
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とくに3.4楽章が苦手だったので、3から聞き始めてスタートです。
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最初は呼吸も整ってるが、10分もすると息が上がってきて、
そこで4楽章の第一主題アレグロです。!
呼吸が、は、は、は、すっ、すっ、すっ、すっすっ、とはやめられます。
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始まって20分、トランペットが高らかに運命の動機を奏でます。
このテーマを効くと、力が湧いてきて、
どこまでも走れる気になりますが、往々にして気のせいだったりします。。
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ということを考えつつ、さらに
「早い、早いよ」
「ついていけないよー。」
「こういう時慌てた方が負けなのよね」
と思っていたら、途中のややこしい刻みはぐにゃーとなってしまいました。
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そして、プレストです。スピードは練習通りので来ました。
ここの転調しまくりの上昇音階集団。
弾けませんでした。。。雑音だしまくりです〜。
あんなに練習したのに。。。
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トロンボーン、トランペットが大きい音を出してるから、大勢には影響はないとは思います。
いままでの失敗は全てなかったことにして、ジャジャジャジャンと、決めてみました。
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!あくまで編者Aの主観および行動なので、本文章で高津オケの実力を推し量らないでください。。。

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